カルバトールの使用は慎重に

吐き気がする女性
カルバトールとはてんかんによる大発作、てんかんに伴った精神症状を治療するための薬です。脳神経や末梢神経細胞にはNaチャネルという部分が存在しますが、これを遮断し脳内の電位の立ち上がりを阻止することで発作を抑える作用があります。てんかんの症状として一番よく知られているのが「大発作」です。大発作がおきると意識が消失して全身がけいれんをおこします。またけいれん中に呼吸が止まることもあります。呼吸停止していた時間に脳に酸素が行きわたらないと酸素が不足するために頭痛や吐き気が起きたり、歩こうとしてもふらついて歩けないことがあります。また指の爪、口唇などが青紫色になることがあります。またこのとき血圧は上がります。
ところで意識が消失する症状のなかには、てんかんとは全然ちがう病気の場合もあります。寝起きのトイレの直後に意識がもうろうとしたり、一時的になくなって失神して倒れることがあります。また痙攣を起こすこともあります。これだけでてんかんを疑っていいのでしょうか。たとえば通常であれば自律神経のはたらきによって血圧が適切に調整されていますが、夜起きてトイレにいったときには自律神経のはたらきが低下していて一時的に低血圧になることがあります。また急激な血圧低下がおきれば脳に送られる血液の量が減り、脳貧血が起こって一時的に気を失うこともあります。これによって意識喪失時間が長くなると、てんかんの発作と同じように体や手足が痙攣することもあるのです。
そこでカルバトールを使用するときには本当にてんかんの発作なのかを見極める必要があります。じつは低血圧だっただけなのに対処法を間違ってしまうととりかえしのつかないことにもなりかねません。